2014.09.01 雑誌掲載 『国際商業』

コスメテックジャパンの化粧品OEM企画製造ノウハウと、取引先の持つ技術から生まれる「市場の融合」について。社内で進む体制強化を代表取締役社長藤本が明かす。

化粧品OEMメーカー コスメテックジャパン

「市場の融合」を生み出す企画提案力に磨きをかける

創業者の理念を受け継ぎ研究開発に積極的に投資

コスメテックジャパンが磨き続ける企画提案力が成果を生んでいる。取引先の強みを活かしてターゲット層が魅力を感じる化粧品を最適な方法でプロデュース。新たな市場を創造していく考え方で、特に注力しているのは「市場の融合」だ。エステ機器と化粧品、医療分野と化粧品というように、コスメテックジャパンと取引先が保有する技術を組み合わせることで、高付加価値製品を創造している。これが「斬新でクリエイティブな提案」との評価につながって取引先が増えており、14年11月期決算は20%の増収を計画。売上高は10年前の4倍超になる見込みだ。

この企画提案力を支えているのは、親会社の桃谷順天館が培ってきた研究開発力である。1885年創業の桃谷順天館は西洋医学を応用した日本初の近代化粧品として、「にきびとり美顔水(化粧水)」を発売した老舗化粧品メーカー。和歌山県で薬種商を営んでいた創業者の桃谷政次郎は東京の帝国大学に足を運び、ニキビに悩む妻のために化粧水を開発。これを美しくなりたいと願う女性に提供したことが桃谷順天館グループの原点である。藤本謙介社長が説明する。 「創業者が大切にしたのは、天に順い人々に奉仕する『順天』という哲学です。これは私たちにとって不朽不滅の信念。今でも最新の技術をもって人々の幸せに貢献することを企業理念に掲げています」

だからこそ、桃谷順天館グループは研究開発への投資を惜しまない。化粧品全般を研究開発する「中央研究所」、オリジナル原料の研究など中長期的なテーマを扱う「フロンティア研究所」、製造技術の革新を図る「製造技術研究所」に加え、13年11月にはスキンケア効果や新たな機能を付加した次世代メイクの研究を行う「彩~Sai~創造研究所」を新設した。

R&Dマネジメントで重視しているのは、中長期的な視点を持ち続けること。目先の収益につながる技術ばかりを追うのではなく、5年後、10年後を見据えて研究者を配置することで技術の芽を育てている。「創業者の研究開発にかけた志は、DNAとして組織に根付いており、今後も最先端の研究を続けていく」と藤本社長は意気込む。 この研究開発力に裏打ちされた企画提案力を武器に、海外事業も右肩上がりに伸長。13年11月期に続き、今期の海外売上げも50%増になる見込みだ。「国内市場で磨いた企画提案力を活かして、各国の法規制に則ったクリエイティブな提案を心がけることで、海外のクライアント様のリピート率が高まっています」と藤本社長は説明する。 特筆すべきは、中国やASEANなどの新興国企業の受注を伸ばしながら、米国や英国、フランス、カナダなど欧米企業との取引を拡大。地域別売上高を見ると、欧米が過半数を占めていることだ。今期は欧米の大手小売チェーンのPBの開発を受注したほか、化粧品市場への参入を検討しているフランス革命以前からある企業からも化粧品開発の依頼を受けており、引き続き海外売上比率は高まっていきそうだ。

この原動力には、世界有数の化粧品市場である日本の老舗化粧品メーカーの傘下であることに加え、ISO9001の取得やISO22716に準拠した工場を持つなど、グローバルスタンダードをクリアしていることがあげられる。クライアントとしても異国の企業と取引するのはリスクが高い。だから、海外企業は契約前に生産体制、設備、原料、衛生、知財、労務などを徹底的に監査するという。「全項目をクリアしなければ取引を始めることはできません。この監査を何度も経験することで私たちの組織力に磨きがかかっているのは間違いない」(藤本社長)

QC活動の徹底で経営基盤を強化

15年は桃谷順天館グループにとって創業130周年の節目の年。そこで今年のグループ目標に「飛躍につながる足場固めの年」と掲げ、経営基盤の強化を図っている。 その一環で行っているのがレジリエンシーの向上。巨大地震など事業の停止を余儀なくされる事態に直面しても、ダメージを最小限に抑え、製品やサービスの供給を続ける能力のことを指す。桃谷順天館では岡山工場の耐震性を高めたりしているが、クライアントへの企画提案を担うコスメテックジャパンでは、営業に携わる社員がQC活動に取り組んでいる。工場の改善活動のように、自ら問題点を抽出して課題を解決することで無駄を省き、市場の変化にも動じない筋肉質な経営基盤を築くのが狙いだ。

「往々にして営業系の社員は売上至上主義に陥りがちです。自分の仕事の前工程、後工程の状況にも目を配り、グループ全体の効率経営を追求する意識を養ってほしい。そういった経営視点を持つ人財を増やすことが、次の成長には不可欠だからです」(藤本社長) 当然、差別化の生命線である企画提案力の強化にも余念がない。13年11月には化粧品開発に必要な20の領域に精通したベテラン社員が若手社員を直接指導する「担当分担型・教育システム」を導入した。カリキュラムは現場のノウハウを体系化したもので、座学で学んだことをすぐに日々の業務で体験できるのが特徴だ。このシステムを受けた今年の新入社員はすでに一人で商談プレゼンを行っているという。

「20代の若者ですから、ベテラン社員よりもエンドユーザー視点を持っているし、発想力も優れているところがあります。不足しているのは化粧品ビジネスをプロデュースするのに必要な知識だけ。そこを会社側がサポートすれば、実践で経験を積み、どんどん成長していきます」(藤本社長) 一方、15年を飛躍の年にするためにも、コスメテックジャパンの特徴である企画提案力の訴求に力を入れている。10月に行われる国際化粧品開発展に出展するのもその一つ。昨年の「CITE JAPAN(化粧品産業技術展)」ではオリジナルコンセプトの化粧品を展示することで企画提案力を訴求したが、今回の国際化粧品開発展ではブース内にポップアップ・ストアを設置。化粧品のみならず、店舗デザインまで手がけられることを前面に打ち出す計画だ。 「化粧品は世界観が命です。確かな技術力と遊び心のある幅広い提案力を見ていただくことで、『市場の融合』に興味を持つクライアント様と出会いたい」(藤本社長) 得意先の強みを引き出す企画提案力を武器に国内事業、海外事業ともに二桁成長を続けるコスメテックジャパン。「市場の融合」による付加価値製品の創造で、化粧品市場において存在感を高めている

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