化粧品の広告・販促を行ううえで、必ず関わってくるのが「薬機法」と「景品表示法」です。
どちらも「虚偽・誇大な広告を禁止する」点では共通しますが、
それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
(通販に関わる「特定商取引法」での指摘も最近は多いです。また別の記事でご紹介します!)
広告表現における薬機法とは?
薬機法(旧・薬事法)とは、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(医薬品等)の
品質・有効性・安全性を確保し、健康被害を防ぐことを目的とした法律です。
この目的に沿って、化粧品の広告にもルールが設けられています。
薬機法では医薬品や化粧品などの製造~販売まで幅広く規制を定めていますが、
化粧品の広告面においては第66条が中核です。
第66条では…
「名称・製造方法・効能効果・性能」に関する虚偽・誇大の広告等を何人もしてはならない、
と定めています。
→「何人もしてならない」とあるように、規制の対象は広く適用されます。
第66条に「虚偽・誇大の広告等」をしてならないとあるように、
薬機法では広告に対して“言ってよい効能の線引き”や”誇大広告の禁止”などを行い、
消費者の健康被害を防いでいます。
また、広告かどうかの判断には、「広告の3要件」が用いられます。
「広告の3要件」とは…
①顧客誘引の意図が明確、②特定商品名が明示、③一般人が認知できる状態 であること。
→この3要件のうちひとつでも当てはまらない表現の場合、薬機法は適用されません。
このように、薬機法は何人にも適用されます。
しかし、検討する表現が広告の3要件のひとつでも当てはまっていなければ、
薬機法の対象ではない、という点も特徴のひとつです。

化粧品で言える効能表現は、厚労省通知が定める「化粧品効能効果(56効能)」に限定されています。
以下が、厚生労働省が定める化粧品における化粧品効能効果(56効能)の範囲の一覧です。


意味が変わらない程度であれば言い換えも可能ですが、
上記を大きく逸脱する表現は禁止されています。
例えば、化粧品は「肌にうるおいを与える」「肌をなめらかにする」といった範囲での表現は可能ですが、
「シミが消える」「ニキビが治る」など治療を連想させる言い回しはNGです。
あくまで、薬機法が定義する化粧品とは、
「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、
または皮膚、毛髪を健やかに保つことを目的としたもの」のことで、
「医薬品や医薬部外品に比べて、人体への影響が緩やか」という特徴があります。
厚生労働省で定められているルールを越えた広告表現を行うと、
商品回収になったり、企業価値の損失に繋がったりと、様々なトラブルがおきるため、
医薬品等適正広告基準やその解説をよく読みながら、表現には十分注意しましょう。
(医薬部外品・薬用化粧品における薬機法や標ぼう可能な表現についても
決まりがあるので、そちらはまた別の記事で詳しく解説します。)
景品表示法とは?
一方、景品表示法とは、商品・サービスの品質や価格等について
著しく優良/有利であると誤認させる表示を禁止し、
事業者に合理的根拠を求めて、消費者が正しい選択ができるようにする法律です。
正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」といい、
客観的に実証された方法で得られたデータで、表示内容と適切に対応していることが必要です。
違反事業者に対しては、消費者庁や公正取引委員会や都道府県による調査のうえ、
措置命令や課徴金納付命令などが行われます。

たとえば「売り上げNo.1」「95%が納得の使用感」といった表示は、
客観的な調査結果やデータに基づいていなければ、不当表示と見なされる可能性があります。
特に最近SNSを活用して増えてきている、
企業であることを隠した表示(いわゆるステルスマーケティング)も令和5年10月1日から景品表示法違反となりました。
広告において盛り上がりを見せるSNS運用ですが、活用する際には十分注意が必要です。
規制の観点の違いと、実務での注意点
薬機法は医薬品的・誇大表現を禁止し、効能の「言える範囲」を線引きする法律であり、
景表法は言ったことに合理的根拠があるか、消費者に誤認を与えないかを問う法律です。
以下に違いをまとめました。
対象 | 目的 | 管轄 | 実務で気を付けるポイント | |
薬機法 | ・何人も ・広告の3要件を満たす表現 | 消費者の健康被害を防ぐ。 | 厚生労働省 など | 医薬品等適正広告基準の範囲で広告すること。 (56効能内の表現や、医師推奨表示の制限、Before/Afterの扱い等) |
景表法 | ・事業者 | 消費者の利益を保護する。 | ・消費者庁 ・公正取引委員会 など | 根拠を持った内容で広告すること |
このように、規制の観点が異なっているため、両者を混同しないよう注意が必要です。

広告表現やパッケージ表示では、「守るべきルール」を正しく理解し、
クリエイティブと法令遵守を両立させることが求められています。
法に則りながら、製品の魅力を伝えていきましょう。
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